防災の日を2日後に控えた8月30日、銀座中央通りで「第32回銀座震災訓練」が行われた。
銀座での震災訓練は、1982(昭和57)年から毎年8月に実施。主催は銀座震災対策委員会。「災害に強い銀座のまちづくり」を目指して消火・応急手当・救助・避難誘導などの訓練を行っている。毎年5000人規模で実施しており、今年も銀座の17の町会や400以上の事業所から約5000人が参加した。
訓練では、関東地方一円にマグニチュード7.2、震度6強の地震が発生したという想定の下、9時28分に緊急地震速報の放送が流れると、パトカー、消防広報車、緊急車がサイレンを流しながら中央通りを通過した。通りに集まった参加者は一斉にかがみこみ頭をガード。その後、担架班が負傷者に見立てた人を救護所まで搬送し、応急手当を行った。参加者が来店客を防災拠点となる数寄屋橋公園や泰明小学校に誘導する訓練も。
ライオン銀座七丁目ビルでは、警視庁・消防庁によるビルから逃げ遅れた人の救助が行われ、中央通り6丁目ではハイパーレスキュー隊の車両による災害現場の重量物移動の演習も行われた。
参加者からは「今日は暑い日だったが、訓練に参加して勉強になった。今日の意識を忘れないようにしていきたい」(20代女性)、「銀座の避難場所をあまり知らなかったので、震災時の参考になった」(30代男性)、「中央通りでこれだけの人が震災訓練に参加するのはとても貴重なことだと思う」などの声があった。
訓練の最後に、全銀座会防災対策委員長の森連(もり れん)さんは「銀座という大都会で、人々に銀座の震災訓練の重要性をもっと広めていくことが大事。いつ来るか分からない地震に備え、これからもどうか地震が来ないことを願いながら、銀座を守ろうではありませんか」と呼び掛けた。