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キヤノンギャラリー銀座で青い炎を放つ火山と労働者たちの写真展

「名越啓介写真展:BLUE FIRE」の会場に立つ名越さん

「名越啓介写真展:BLUE FIRE」の会場に立つ名越さん

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 キヤノンギャラリー銀座(中央区銀座3、TEL 03-3542-1860)で2月13日、「名越啓介写真展:BLUE FIRE」が始まった。

キヤノンギャラリー銀座で開催の「名越啓介写真展:BLUE FIRE」-展示風景

 名越さんは1977(昭和52)年、奈良県生まれ。大阪芸術大学在学中から写真を撮り始め、19歳で単身渡米。ロサンゼルス、シアトル、サンフランシスコ、カナダ、メキシコなどの米国圏を旅し、スクワッター(不法占拠者)たちと生活を共にしながらその生きざまを撮影した。

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 フィリピン、韓国、タイ、モンゴルのストリートで生きる人たちを撮影した作品を収めた写真集「EXCUSE ME」(2006年)を皮切りに「CHICANO」「SMOKEY MOUNTAIN」などのドキュメンタリー写真集を発表。ほかにポートレートやファッション写真、広告の分野でも活動し、注目されている。

 「BLUE FIRE」では硫黄が燃えることにより美しいブルーの火を生み出すインドネシア・ジャワ島東部のイジェン火山とそこで働く鉱山労働者たちを撮影した作品、22点を展示する。1.8メートル×1.2メートルの大型写真3点を含む。

 名越さんは「22時に宿舎から出発し、2時間半をかけて約2000メートルの道を登り、火口近くに向けてさらに1時間をかけて下る。昼まで撮影を続けた後、また同じ道をたどって帰る毎日を3週間続けた。雨、濃霧、有毒ガスに取り巻かれて立ち往生したこともあったが、慣れてくるにつれて周囲の鉱山労働者たちの姿が目に入ってきた」と話す。

 労働者たちは1回に70~80キログラムの硫黄の塊を火口から採取し、山の中腹の計量・換金を行う場所まで両肩に担いて運ぶことで1往復当たりおよそ500円を得る。その往復を1日に2回から3回繰り返すのが普通だという。

 「彼らは死と隣り合わせの危険な場所に自分の意思で来て、その日からフリーランスで硫黄を担ぐ。初めは世界で2カ所でしか見られないという幻想的な『ブルーファイヤー』を撮ろうと思って行ったイジェン火山だったが、気がつけば圧倒的なスケールの風景の中で、谷底から硫黄を担ぎ上げることで生きる人たちの姿に感情移入している自分がいた」と名越さん。

 開催時間は10時30分~18時30分(最終日は15時まで)。日曜・祝日休館。入場無料。19日まで。

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