ギャラリー枝香庵(えこうあん)(中央区銀座3、TEL 050-3452-8627)で8月29日、「井上よう子展-記憶に漂う」が始まった。
会場では「記憶」をテーマにした新作タブロー18点と、直木賞作家である白石一文さんが2014年10月~2015年12月にかけて東京・中日・西日本・神戸・北海道新聞の夕刊で連載した小説「記憶の渚にて」の挿絵原画約180点を展示・販売する。掲載された東京新聞の切り抜きを集めたファイルも閲覧できる。
販売価格はタブローが7万円~50万円、挿絵原画が4万円(フレーム付きは4万5,000円)。井上さんの画集「The way in the Blue」も2,000円で販売する。
井上よう子さんは「小説の読者やファンからの要望もあり、挿絵原画の展示を2回に分けて行うことに決めた。前半は神戸で約150点を展示し、今回は後半として約180点を展示する。『記憶の渚にて』の挿絵では、見ることで物語への想像が膨らむよう、動きや余韻を意識したり、ふだんは描くことのない人物を描いたり、構図や色合い・タッチにもメリハリをつけたりした。会場では原画ならではの鮮やかな彩りをご覧いただければ」と話す。
「新作のタブロー作品は、挿絵を担当している期間に記憶に浸ったり記憶に呼ばれたりするような中で描いたものもある。挿絵原画とタブロー作品の違いも楽しんでいただければ」とも。
開廊時間は11時30分~19時(日曜・最終日は17時まで)。入場無料。9月5日まで。