見る・遊ぶ

京橋のLIXILギャラリーで隈研吾さんと外国人和紙職人のコラボ展

土佐和紙をつないで特殊なシワ加工を施し、洞窟のような空間を作り出したインスタレーション

土佐和紙をつないで特殊なシワ加工を施し、洞窟のような空間を作り出したインスタレーション

  • 22

  •  

 LIXIL(リクシル)ギャラリー(中央区京橋3)で現在、「高知県梼原町(ゆすはらちょう)の和紙職人 ロギール・アウテンボーガルト×建築家 隈研吾」が開催されている。

ロギール・アウテンボーガルトさん

[広告]

 同ギャラリーは2014年9月から「クリエイションの未来展」と題し、アートディレクターの清水敏男さん、金工作家の宮田亮平さん、建築家の伊東豊雄さん、建築家の隈研吾さんが監修する企画展を開いている。

 「クリエイションの未来展」の第12回となる今回の展示は隈研吾さんの監修で、アウテンボーガルトさんが制作した和紙を使って隈さんがインスタレーションを行う。

 オランダ・ハーグ市生まれで日本の伝統工芸である紙すき和紙に引かれて来日したアウテンボーガルトさんは、各地の手すき和紙工房を見学した後、面積の91パーセントを森林が占める山あいの小さな町である梼原町で25年にわたって土佐和紙を制作してきた。

 隈さんは梼原町での仕事の中でアウテンボーガルトさんと出会い、隈さんが設計した「梼原町総合庁舎」「まちの駅『ゆすはら』」などにアウテンボーガルトさんの制作した和紙が使われている。

 複数種類の土佐和紙をつないで特殊なシワ加工を施し、洞窟のような空間を作り出したインスタレーションは、シダなどの植物をすき込んだ和紙から光が透過し、「柔らかくも力強い空間」を生み出す。

 会場ではアウテンボーガルトさん制作の和紙のオブジェ作品、和紙の照明、土佐和紙の見本や、紙すき道具、楮(こうぞ)・三椏(みつまた)・雁皮(がんぴ)などの植物素材も展示する。

 梼原町で多くの職人と出会い、それまで知らなかった技術や素材を教わる中で建築の奥深さ・豊かさを知り、以降の自信の建築哲学のベースが作られたという隈さん。同展の開催に当たり、「職人の技術を駆使した空間を通して、技術や素材の奥深さ、豊かさを伝えるのがこの展覧会の目標」とコメントを寄せる。

 開館時間は10時~18時。水曜、8月11日~16日・27日休館。入場無料。9月26日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース