塩田千春さんの新作インスタレーション「6つの船」の展示が2月27日、GINZA SIX(中央区銀座6)中央の吹き抜け空間で始まった。
塩田さんはベルリンを拠点に国際的に活躍するアーティスト。これまで約35カ国で、250以上の展示に参加しており、今年6月には森美術館(港区)で過去最大規模の個展を開催する予定。
全長5メートルの6隻の船が空間全体に張り巡らせた白い糸でつり下げられ、鑑賞する位置や目線の高さによって見え方が変化する「6つの船」は、戦後、多くの困難を乗り越えて復興を遂げてきた銀座の「記憶の海」を6隻の船が出航し、前進する様子を表現しているという。
展示に当たって塩田さんは「約25年前、銀座の画廊を見て、なんとかここで個展ができないかとクタクタになりながら、カバンの中に作品のポートフォリオを入れて歩き回っていた。アーティストとして作品を使って発表していくという壁の高さを、ただ思い知ったのも銀座だった。今回、GINZA SIXの吹き抜けを使って作品の発表ができることをとてもうれしく思う」とメッセージを寄せる。
展示は10月31日までの予定。