「塩澤宏信展 妄想内燃機工匠/巨視的試作研究室」が4月13日、ギャラリー椿(中央区京橋3)で始まる。
塩澤さんは1962(昭和37)年、東京生まれ。恐竜や昆虫などの生物と車やオートバイなどの「内燃機関」を組み合わせた、複雑な構造の立体作品を多く発表している。
「無機物である『内燃機関』と有機物である『生物』という、かけ離れた佇(たたず)まいの存在を一つの装置として具現化する。そのような妄想に取りつかれた試みが『妄想内燃機工匠』である」と話す。
今回の展示では新作となる「スティラコサウルス式親子型走行装置」など、27点の陶で作られた作品を展示する。
「無機物と有機物という相反する要素を有り得ない存在に複合するためには、それぞれの仕組みや形態をよく見なければならない。『よく見る』とは、細部を見落とさず、また細部にとらわれて全体を見失わない程度に巨視的に見ることである。そして無機物と有機物それぞれがそこに存在するゆえの普遍性を見いだすための作業である。作ることは、そこから導き出されたかたちを探る行為である」と塩澤さん。
開廊時間は11時~18時30分。日曜休廊。4月27日まで。