伝統的工芸品の展示販売会「第2回 全国伝統的工芸品祭 銀座名匠市」が2月23日、松屋銀座(中央区銀座3)8階イベントスクエアで始まる。
毎年2月に都内で開催されている同イベント。昨年から名称を改め、会場を池袋から同デパートに移した。全国約100カ所の産地から出品される伝統的工芸品を展示販売するほか、制作の実演やワークショップ、インスタライブ配信なども企画する。
出展作品は、秋田県の大館曲げわっぱ「白木おむすび弁当箱三角」(1万1,000円)、富山県の越中和紙「紙塑(しそ)人形 金太郎セット」(2,530円)、宮城県の仙台箪笥(たんす)「脚付き手許(てもと)小箪笥」(18万7,000円)、東京都の東京手描友禅「染名古屋帯」(33万円)などをそろえる。
実演は13種類を企画。宮城県の「伝統こけし」の制作実演や、富山県の高岡漆器の切り出し工程やニカワで貝を貼り付ける模様表現の実演、山口県の大内(おおうち)人形の色漆の絵付け実演などを用意する。
ワークショップは、徳島県の阿波和紙を使って和とじの手法でノートを作る「和帳(無地フリーノート)の製本体験」(60分=2,400円)、福岡県の久留米絣(かすり)制作で実際に用いる「かすり糸」を使ってオリジナルコースターを作る「卓上機織り体験」(30分~60分=3,300円)、山梨県の甲州手彫印章の「ハンコ彫り体験」(60分=2,400円)などを開催する。参加には予約が必要(空きがあれば当日の参加も可能)。
2月23日と24日の14時と16時からは、工芸や民藝(みんげい)に豊富な知識を持つ萩原健太郎さんをガイドに会場を回るツアーを予定。それぞれの土地で個性豊かな工芸品が生まれ育まれてきた背景や、豆知識、お薦め品などを紹介する。所要時間は30分~45分。定員は20人ほど。参加無料。23日の19時からは、萩原さんとデザイナーの篠原ともえさんが、会場に出店される工芸品の魅力を紹介するインスタライブの配信を予定している。
伝統的工芸品産業振興協会企画部の宮本愛子さんは「日本各地の上質な工芸品がこれほどのボリュームで都内に集まる機会はなかなかない。作り手とのコミュニケーションや技の見学、ワークショップやガイドツアーへの参加など、いろいろな楽しみ方で工芸に親しんでほしい」と話す。
開催時間は11時~20時(25日は19時30分まで、最終日は17時まで)。今月28日まで。