銀座くのや、170周年で新プロジェクトと新ブランド

「銀座くのや」170年記念プロジェクトの一つ、新規ブランド「り庵」でコーティネートした着物

「銀座くのや」170年記念プロジェクトの一つ、新規ブランド「り庵」でコーティネートした着物

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 和装小物の専門店「銀座くのや」(中央区銀座6、TEL 03-3571-2546)は8月8日、創業170周年の記念事業として「MADE IN GINZA PROJECT」と新規ブランド「り庵」の、2つの企画を発表した。

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 同店は1837年(天保8年)、初代菊地利助が糸物商として久野屋菊地利助商店を銀座に創業、以来伝統の和装小物のほか和感覚の洋服なども創作・販売する老舗。今回の両企画は、今年で170周年を迎えることから、現在8代目当主の菊地健容さんが「温故知新」「温故創新」をコンセプトに、「日本人としてのアイデンティティー」を大切にしたいとプロジェクト化したもの。

 新プロジェクトは、銀座への恩返し=銀座の活性化への貢献を背景に、同店と銀座の老舗若旦那衆6店舗とのコラボレーション企画で、参加するのは、テーラー「壹番館洋服店」、帽子専門店「銀座ボーグ」、子供服専門店「ギンザのサヱグサ」、履物・和装バッグ・美術洋傘専門店「ぜん屋」、バッグと服飾の店「銀座大黒屋」、「宝石専門店ミワ」の各店。銀座くのや名物の、正倉院御物経巻の5色(古代紫、利休、鉄紺、金茶、錆朱)に金、銀を加えた帯締め「七本原(しちほんばら)」の7色を基本に各アイテムへ取り入れ、創作品を展開する。展開期間は、9月8日より約1年間。同店本店と各店店頭で展示販売する予定。同企画の売上金の一部はチャリティーとして、銀座街づくり会議へ寄付するという。

 新規ブランド「り庵」は、同店4階にある茶室(名は「り庵」)のように一切の無駄を省いたシンプルな和の美意識や文化、伝統、自然、四季を愛でる感性を「和のDNA」として次世代へ継承したいという思いから誕生。「温故創新」のコンセプトのもと、「和のエントリーモデル」として初心者に向けた着物を提供する。ブランド名には、初代の菊地利助の「利」、8代目の「八」を崩すと「り」、千利休の「利」という意味から名付けたという。

 同ブランドの特徴は、着物をオーダーする際に「和のプリフィックス」をキーワードに羽織、着物、襦袢、帯それぞれの中から好みを選んでいくことでコーディネートが完成するシステム。同ブランドをプロデュースした着物デザイナーの河合由朗さんは「くのやのDNAを取り込んだ『和服=り庵』を通して、和の美意識と遊び心を次世代だけでなく世界の人々にまで届けたい」と話している。

 素材には、絹、綿(浴衣も含む)を用意し、同店名物の帯締め「七本原」の色を基本に展開。初代が考案した紋章「入山久(いりやまきゅう)」をデザインした「利助間道」や銀座の街並みをモチーフにした「銀座街路格子」「くのや垣」など、江戸の粋を感じるような間道(縞)や格子を柄行に取り入れることで、和の遊び心を取り入れているのも特徴。展開は9月8日より同店で行うが、現在予約も受け付けている。

銀座くのや

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