西武百貨店は9月9日、有楽町西武(千代田区有楽町2)を「美」の総合専門業態、「有楽町西武F・B」として全館リニューアルする。リニューアル後は、「内側の美」を追求する「ビューティー館」と、「外側の美」を追求する「ファッション館」の2館で構成し、30歳代を中心とした働く女性のライフスタイルをサポートする店舗を目指す。
有楽町西武は1984年10月にオープンし、1995年3月には「OL・キャリアのファッション専門館」として全館リニューアルを行っている。11年ぶりとなる今回のリニューアルは、来秋に丸井が進出するなど、今後多くの商業施設の誕生が予定されている有楽町地区で「今まで以上に、ある分野に特化した専門業態の開発が必要になった」(同社)ことが背景にあるという。
現在の「B館」を改装する「ビューティー館」のフロア構成は、4階=インターウェア、3階=モードスポーツ、2階=スキンケアワールド、1階=メイクアップスタジオ、地下1階=ナチュラルビューティーガーデン、地下2階=ビューティー&リラクゼーション。
2階・スキンケアワールドには「ビューティーステーション」を開設し、専門スタッフが医療機関でも使用される機器を用い、肌や頭皮状態のチェックとカウンセリングを行うほか、オートシャンプー機を設置したヘアトリートメントルームも完備。地下1階・ナチュラルビューティーガーデンには仏ナチュラルコスメ「テールドッグ」が日本初登場するほか、英「モルトンブラウン」が日本初のショップ展開を行う。また、4階には、リップエステ「リヴォーン」が出店するほか、青山のエステサロン「レスプランディール」は、耳にあるツボを刺激する「イヤーエステ」などを提供する。
一方、現在の「A館」は「ファッション館」に。各フロアでは、従来のように売り場を階層ごとに分けず、雑貨なども同一フロアに揃える「ワンフロアワンコンセプト」を目指すという。フロア構成は、8階=キャリア女性向けの旅行カウンターや保険ショップ、資産運用カウンターを揃える「クラブ・オン スクエア」、7階=デザイナーズ、6階=コンテンポラリー・カジュアル、5階・4階=キャリアクロージング、3階=インターナショナル・カジュアル、2階=インターナショナル・コレクションズ、1階=洋品小物やアクセサリーなどを揃える「スタイルパーツ」、地下1階=シューズメゾン。
ファッション館には、NYコレクションブランド「マーク・ジェイコブス」をフルラインで揃える売り場が銀座地区に初登場するほか、今秋デビューする「アレキサンダー・マックイーン」のセカンドライン「McQ(マックキュー)」が日本初出店。さらに、「アントニオ・ベラルディ」のセカンドライン「ベラルディ」は、来春のデビューに先駆けて世界で唯一先行展開を行う。1階には仏フローリスト「クリスチャン・トルチュ」のフラワーショップが銀座地区に初出店。そのほか飲食店では、2階に日本初登場となるベルギー王室御用達の「ガレー」のチョコレートカフェ・レストランが、6階に京都の老舗茶屋が手がける都内初の和カフェ「林屋茶園」が、それぞれ出店する。
総投資額は33億円で、初年度売上高目標は前年同期比12.9%増の209億円。8月14日でいったん閉店後改装工事を行い、9月9日にリニューアルオープンする。リニューアル開店時のプロモーション・シンボルキャラクターは吉田美和さん。