全国的に梅雨に入り、気圧の変化と共に暑さが増す季節、体調不良を感じる人も少なくありません。腰痛は、気温が低い冬に血行が悪くなり、筋肉の硬直によって特に感じやすいと思われがちです。しかし近年では熱中症を警戒して冷房下の環境に長時間いることが多く、夏の方が身体の冷えを避けにくく腰痛に注意が必要な季節とも言えます。
「腰痛治療の効果100%を目指してよりラクにリスクの少ない治療を安心・納得して受けていただく」を理念に掲げるILC国際腰痛クリニックは、意外にも腰痛に注意が必要なこの季節に、日常生活での動作「自宅で物を拾う際の姿勢」に関する患者様アンケートを実施しました。
「日常動作に関する患者様アンケート」 調査概要
調査対象: ILC国際腰痛クリニック(東京院、大阪院)を受診した男女(男女比:6:4)
調査期間: 2025年5月13日~6月6日
調査方法: 問診時にアンケート用紙に選択式で任意回答
調査人数: 100名
高齢者ほど、腰に負担のかかる姿勢を選ばざるを得なくなっている悪循環
「自宅で物を拾う際の姿勢」が、腰部(特に椎間板)に与える負担の違いに着目し、どのような姿勢を選択しているかを年代別に把握することを目的にアンケートを実施しました。
アンケートによって、本来腰をいたわるべき高齢者ほど腰を曲げて物を拾う動作をする傾向があり、若年層ほどしゃがんで物を拾う傾向が多いことが分かりました。
その結果、加齢に伴い、膝や股関節の柔軟性や筋力の低下が影響し、腰により負担のかかる姿勢を選ばざるを得ない現状が見えてきました。
これは、腰痛や椎間板ヘルニアなどのリスクを高める要因ともなり得ます。したがって、日常生活の中で無意識に行う動作に対しても、正しい体の使い方を意識することが、腰痛予防・健康寿命の延伸に繋がることが本調査から示唆され、特に高齢者には「しゃがむ動作」を無理なく行えるような筋力維持やストレッチ、生活環境の見直しが必要とされます。
◆年代別集計結果(単位:人数)
◆結果からみられる「“腰痛持ち”なのに日常動作でさらに腰に負担をかけている」
「自宅で物を拾う際の姿勢」が、腰部(特に椎間板)に与える負担の違いに着目し、どのような姿勢を選択しているかを年代別に把握することを目的に実施しました。医学的には、以下の順で腰への負担が増すとされています。
1.座位前屈> 2.立位前屈> 3.しゃがむ(腰を曲げない)
そのため、腰痛予防の観点からは、「3.しゃがんで拾う」が最も望ましい姿勢となります。
今回の調査結果では以下の傾向が見られました:
20~40代では「2.立って拾う」「3.しゃがむ」を選ぶ割合が比較的高く、身体機能の柔軟性や筋力が影響していると考えられます。50代以降では「3.しゃがむ」姿勢が減少し、「1.座位」「2.立位」が増加。80代においても同様の傾向で、腰を曲げる動作を選ぶ人が目立ちます。
加齢に伴い、膝や股関節の柔軟性や筋力の低下が影響し、腰により負担のかかる姿勢を選ばざるを得ない現状が見えてきました。これは、腰痛や椎間板ヘルニアなどのリスクを高める要因ともなり得ます。したがって、日常生活の中で無意識に行う動作に対しても、正しい体の使い方を意識することが、腰痛予防・健康寿命の延伸に繋がることが本調査から示唆され、特に高齢者には「しゃがむ動作」を無理なく行えるような筋力維持やストレッチ、生活環境の見直しが必要とされます。
ILC国際腰痛クリニックに来院される方は、“腰痛持ち”の方です。その方々のアンケートでこの結果が得られたということは、“腰痛持ちなのに腰に負担をかける日常動作を行っている”ということ。
日常生活の中で無意識に行う動作に対して、正しい身体の使い方を意識することが、腰痛予防・健康寿命の延伸に繋がることが本調査から示唆されました。特に高齢者には「しゃがむ動作」を無理なく行えるような筋力維持やストレッチ、生活環境の見直しが必要です。