朝日新聞社と松竹、ルミネの3社は、12月25日で閉店する「西武有楽町店」(千代田区有楽町2、TEL 03-3286-0111)跡の後継テナントとして「ルミネ」の出店に基本同意した。
西武有楽町店は1984(昭和59)年、有楽町駅前再開発事業の一環で、朝日新聞社、松竹、東宝が所有権を持つ商業施設「有楽町マリオン」内にオープン。有楽町阪急と並び2つの百貨店と映画館3館が営業する同施設は、待ち合わせなどにも使われるランドマークの一つとしても知られる。
同店は今年1月、「不況のあおり」「街の特性の変化」「家賃の圧迫」などを主な要因に閉店を表明。朝日新聞社らが後継テナント選びに着手し、翌月には家電量販店大手「ヤマダ電機」が出店へ意欲を見せたことなども報じられ、今後の展開に注目が集まっていた。
JR東日本を親会社に持つルミネは、新宿や横浜など大規模ターミナルを中心に、首都圏14カ所でショッピングセンターを運営。同施設への出店について、ルミネは「事業戦略上のさまざまな効果が見込まれる」と期待。「有楽町阪急」「プランタン銀座」「銀座三越」などがひしめく「競争の激しい」エリアへの出店で「ブランド価値の向上」を目指し、「大人の男女に向けたライフスタイルを提案したい」と意欲をみせる。
西武有楽町店では閉店へ向け、ファッション館各階の対象売り場と、ビューティー館3階・4階で「売り尽くしセール」を展開している。ルミネ新店は、来年秋の開業を目指す。