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松屋銀座で雑誌「一冊の本」表紙原画展-「百円玉」などのリアルイラスト30点

コインに刻まれた花弁の立体感が印象的な「一冊の本」2009年4月号

コインに刻まれた花弁の立体感が印象的な「一冊の本」2009年4月号

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 松屋銀座(中央区銀座3、TEL 03-3567-1211)7階「デザインギャラリー1953」で1月26日、企画展「具現する眼 水谷嘉孝イラストレーション展」が始まった。

表紙原画30点が並ぶデザインギャラリー1953

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 水谷さんは1964(昭和39)年三重県生まれ。1984年に日本デザイナー学院グラフィックデザイン科を卒業し、同年イラストレーターの横山明さんに師事。1988年にフリーランスイラストレーターとして独立。エアブラシを使って対象をありのままに描き取るリアルイラストレーションを手がけ、作家・立花隆さんや姫野カオルコさんなどの書籍の装丁画やアサヒ飲料などの商品パッケージイラストなど、幅広いジャンルで活躍する。

 同展では、水谷さんの代表的な仕事の一つである、月刊誌「一冊の本」(朝日新聞社)の表紙イラストを紹介。同誌は1996年に創刊した朝日新聞社の書籍紹介誌で、アートディレクションを原研哉さんが担当する。原さんは初代編集長の大槻慎二さんから「表紙はにぎにぎしく内容を宣伝するのではなく、超然としたビジュアル・オブジェクトをドカンと真ん中に据えて」との依頼を受け、「穀物」や「墨」や「コイン」などのモチーフを考案。水谷さんは「原さんのビジョンをどう具現化するか」に集中し、作品を仕上げていくという。

 会場は原さんがディレクションし、イラスト原画30点とその原画が表紙となった「一冊の本」30冊を展示する。フォークや100円玉、お米などの作品は、写真と見間違うほどの精巧さ。「そのものの存在感を浮かび上がらせるためには、光と影の表現が重要。あとは対象物をよく見て描くことと、訓練です」と水谷さん。

 同展に向けて水谷さんは「今回は『一冊の本』の原画展。現代美術のように難しいものではなく、原画と印刷された表紙を見比べてみて、その違いや細部を楽しんでもらいたい」と話す。

 開催時間は10時~20時。入場無料。2月22日まで。

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