銀座5丁目から8丁目に構えるギャラリー28店が協力し、営業時間を延長して来場者をもてなす「画廊の夜会 2011」が6月3日、開催される。

　主催は「銀座ギャラリーズ」。2004年に10数店のギャラリーが共同開催した「画廊の夜会」を皮切りに、「画廊は敷居が高いと感じている人々」へ向けてギャラリー巡りツアーなどを定期的に開催。銀座・京橋エリアのギャラリー有志が企画ごとに集まるスタンスで、昨年末のアートイベントには京橋・銀座エリアに構える画廊43店が参加するなど、年々規模を拡大する。

　今年で7度目を迎える夜会は、「（東日本大震災の影響が続く）こんな時だからこそ、街が活気を失いつつある状況を美術の力で打破したい」と実施。現代美術、写真、洋画、日本画、陶器などを扱う幅広いギャラリーが参加し、会場には募金箱を設置して被災地支援活動も行う。

　参加するのは、動物や人をモチーフにしたユーモアあふれる生活雑器を手掛ける若手陶芸家山野千里さんの展示を開催する「靖山画廊」（中央区銀座5）、夜会に合わせて同日限定で「四季の日本画展」を開催する「表玄（ひょうげん）」（銀座6）、モチーフを人間に限定した若手作家16人の新作合同展「メルヴェイユ展」を6月1日にスタートする「ギャラリー銀座アルトン」（銀座7）、ガラス作家三嶋りつ惠さんが個展を開催中の「資生堂ギャラリー」（銀座8）など28店。

　共通の目印は店先に設置したちょうちん。イベント中は各ギャラリーがワインやおつまみを振る舞うなど、来店客との交流を図る。併せて、「洋画家の個展を堪能」「浮世絵から日本画まで」「若手アーティスト探訪」など6つのテーマを設けてギャラリー巡りツアーも実施する。

　夜会へ向け、銀座ギャラリーズ事務局担当者は「回を重ねるごとに知られてきた実感がある。毎回夜会を楽しみにされている方々が、イベントでない日にも画廊巡りを楽しんでもらえるように持って行くことが目標」と話す。

　開催時間は17時～21時。