現代画家の天明屋尚(てんみょうや・ひさし)さんが、スーツ姿で馬にまたがるサッカー男子日本代表選手たちを描いた作品が現在、「アルフレッド ダンヒル 銀座本店」(中央区銀座2、TEL 03-3562-1893)で公開されている。
天明屋さんは1966(昭和41)年東京都生まれ。レコード会社でアートディレクターとして勤務後、現代美術家としての活動を開始。日本画に現代風俗を織りまぜた「ネオ日本画」で、「FIFA2006 ワールドカップ公式アートポスター」に、日本人として唯一選出され話題を集めた。
2000年よりサッカー日本代表チームのオフィシャルスーツを提供するダンヒルでは「勝負服」をコンセプトに、今年度はシングルブレストの2つボタンでネイビーカラーのウール製スーツを展開。AFCアジアカップ2011での優勝を記念し、天明屋さんに優勝メンバーが登場するイメージビジュアルの制作を依頼した。
完成したのは、ダンヒルの「勝負服」を着用した長谷部誠さん、本田圭佑さん、長友佑都さんら日本代表の選手14人とザッケローニ監督を描いた横約1300ミリ、横約900ミリの作品。ダンヒルが「馬具」からスタートしたブランドである点に着目し、選手は馬に乗ってよろいを着て中央に座る監督を囲む。金箔の地にアクリル絵の具で描き、伝統的な日本画への反骨精神あふれる絢爛豪華(けんらんごうか)な作品に仕上げた。
「サッカーの勝負、ダンヒルの勝負、私の勝負、それらを1枚の日本画に込めた」と天明屋さん。「出陣を描いたこの作品を、鑑賞者の人々にどう評価してもらえるのか楽しみ」とコメントを寄せる。
店内では同作を使用したアートポスターも扱い、東日本大震災への寄付2万円で贈呈する。