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「銀座震災」訓練に5000人が参加-中央通りにパトカー・自衛隊車両も

緊急地震速報の放送を受け、一斉にかがみ頭をガードする参加者

緊急地震速報の放送を受け、一斉にかがみ頭をガードする参加者

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 防災の日を6日後に控えた8月26日、銀座中央通りにパトカー、自衛隊支援車などが乗り入れる「第30回 銀座震災訓練」が行われた。

消化器での消火活動の訓練を行う参加者

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 銀座での震災訓練は、「災害に強い地域作り」を目指して1981(昭和56)年から毎年8月に実施。主催は全銀座会防災対策委員長の森連さん、京橋ニ之部連合町会会長の木田明利さんらが集まった銀座震災対策委員会。銀座1丁目~8丁目の町会、店舗を中心に呼び掛け、初期消火・応急救護・避難誘導などの訓練を行っている。

 訓練では、東京地方一円にマグニチュード7.2、震度6強の地震が発生したと想定。9時28分に緊急地震速報の放送が流れると、パトカー、消防広報車、陸上自衛隊支援車、緊急車がサイレンを流しながら中央通りを通過した。通りに集まった参加者は一斉にかがみこみ頭をガード。その後消化器を使った消火活動や、心臓マッサージなどの応急救護を手際良く行い、消防団らの指示に従って防災拠点となる泰明小学校へと避難した。

 上空には状況を知らせるヘリコプターが飛び、ビルや地下鉄からの救助救出活動も。参加者は前年より1000人多い5000人で、「これまで実施した30回の中でも特に多かった。訓練は人がたくさん集まらないと意味が無いのでうれしい」と森さん。

 参加者からは「消化器の使い方など、知らないことが多かった。何かあれば役立てたい」(銀座4丁目クリニックのスタッフ)、「震災にあって、いざというときに自分が何も知らないと行動できないと感じた。自分だけでなく他の人も助けられるようになれればと思って(参加した)」(木村屋銀座本店の調理師)、「もともと売り場で防災訓練はやっていて、震災の時にもスムーズに対応できた。訓練を続けることの大切さをあらためて感じる」(WAKO売り場スタッフ)などの声があった。

 森さんは「(東日本大震災の影響で)銀座の人々にも防災意識が高まっているのでは」といい、「銀座は商業の街。自分自身の身を守るだけでなく、店の人たちがどう対応するのか、初動行動を覚えてもらうことで、止められない自然災害を最小限にとどめたい」と話す。

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