千代田区は10月14日、改修工事が続いていた旧都立日比谷図書館を、ミュージアム機能やカフェ機能も備えた文化複合館「千代田区立日比谷図書文化館」(千代田区日比谷公園1)として11月4日にリニューアルオープンすると発表した。
日比谷図書館は1908(明治41)年11月に東京市立日比谷図書館として開館。三角形の外観が特徴の現在の建物となったのは1957(昭和32)年で、都立図書館の中で貸し出しを行う唯一の図書館として多くの利用者を集めた。2008年に創館100周年を迎え、翌年7月に都から千代田区へ移管。区では施設の改修工事を行った上で今年春をめどにリニューアルオープンを発表していたが、アスベスト除去工事などによって開館予定が遅れていた。
「知識の入り口」としての「新たな図書館像」を掲げる新施設は、図書館機能にミュージアム機能、文化活動・文化交流機能を備えた複合館となる。施設規模は地上4階、地下1階。
図書機能は2~3階に集約。蔵書数は約15万冊で、これまでの蔵書に加えてビジネスパーソン向けの書籍やアート関連書籍の充実を図る。1階にお目見えする展示室では、千代田区の古代から現在までの歴史を紹介する常設展と歴史・文化・芸術に関する特別展を展開。4階には内田嘉吉文庫を中心に古書を並べる特別研究室に加え、ホール、会議室、交流支援室を併設する。丸善(品川区)が運営するミュージアムショップ&カフェ(1階)、レストラン(地下1階)も営業を始める。
併せて「区立四番町歴史民俗資料館」(千代田区)が11月3日に閉館し、千代田区の文化財の収集保存・展示普及などの機能を同館に移転。オープン同日からは、開館記念展として1960年代後半~70年代の日比谷を紹介する「日比谷が熱く燃えた日 団塊の青春グラフィティ」を開催する。入場料は300円。12月28日まで。
開館時間は10時~22時(土曜は19時まで、日曜・祝日は17時まで)。毎月第3月曜・12月29日~1月3日・特別整理期間は休館。