写真家・篠山紀信さんが、「資生堂」「金田中」「歌舞伎座」など銀座を舞台に商いをする人々を捉えた写真展「GINZA しあわせ」が10月29日、現代美術ギャラリー「東京画廊」(中央区銀座8、TEL 03-3571-1808)で始まる。
同ギャラリーは1950(昭和25)年に日本初の現代美術画廊としてオープンし、昨年創業60周年を迎えた老舗。代表の山本豊津さんが「付き合いが長い店」「紹介を受けた店」を中心に、「銀座を構成する中で個人的に大切だと思った店」にも声を掛け、「次の銀座をつくっていくために何かきっかけになることを」との思いで銀座の1丁目~8丁目に構える約30店舗が被写体になった。
集まったのは、創業約400年の和菓子店「萬年堂」を皮切りに、「資生堂」(1872年)、「和光」(1881年)、「高橋洋服店」(1890年ごろ)、「伊東屋」(1904年)、「お仏壇のはせがわ」(1929年)、「歌舞伎座」(1949年、以上創業年)など幅広い業種から、銀座に根を張る老舗群。
撮影は篠山さんが各店を訪れる形で、昨年の夏から「ごく最近まで」続いた。篠山さんは写真の背景を「丁寧に」選ぶ一方で、撮影自体は「被写体の緊張感が続いている間に」との狙いから短時間で仕上げていったという。
展示に合わせ、会場では「GINZA しあわせ」(講談社、2,000円)も販売。山本さんは「この展覧会をきっかけに、大人が楽しむ街としての『銀座』の魅力を知っていただければ」と話す。
営業時間は10時~19時(土曜は17時まで)。日曜・月曜・祝日定休。11月26日まで。