とらや銀座店(中央区銀座7、TEL03-3571-3679)で現在、来年の干支(えと)である辰(たつ)をテーマにした新作ようかん、和菓子が販売されている。
干支を題材にした創作和菓子は、明治時代後半以降に新年の菓子として広まったといわれる。1520年代に京都で創業し、御所御用の菓子匠として知られてきたとらやでは、1984(昭和59)年から干支菓子を販売。歳暮や年賀用の和菓子として長く親しまれる。
和菓子の創作は毎年1月に翌年用図案の社内募集がスタート。社員は「自然を観察したり、本を読んだり、アイデアを出し合ったりしながら」考案。審査を通過した図案が試作され、改良を重ねて商品として店頭に並べられる。
来年は辰(たつ)年。同店の中村美千代店長は「辰は神獣として信仰される想像上の生き物。そのほかの干支と比べて、特に想像力が必要だった」と話す。店頭には「龍が力強く天かける様子」を黄と緑の縦じまで表現したようかん「翔龍(しょうりゅう)」(1本3,465円)、緑あんと紅あんで「龍の力強さや生命力」を表した生菓子「辰の息吹」、「空を翔(と)ぶ龍の周りに次々と沸き立つ雲」をかたどった生菓子「雲井の龍」(以上、1個420円)の、ようかん1種、生菓子2種を中心に展開する。
営業時間は9時30分~19時30分。干支菓子の販売は1月15日まで(翔龍は1月中旬まで)。