築地場外で3月31日、B級グルメの代表格「富士宮焼きそば」「厚木シロコロ・ホルモン」の実演販売に加え、東北地方の名産物、ビール、チューハイ、福島の日本酒などが軒を連ねるフードイベントが開催される。

豚の大腸のみを割かずに脂身を残して焼き上げる「厚木シロコロ・ホルモン」

　本願寺とNPO法人「食のまちづくり協議会」が実施する東日本大震災の復興支援を目的にしたシリーズ企画「築地スマイル広場」の第47回。実演販売を担当するのは、富士宮焼きそばの移動販売を行う「MOBILE MISSION東京支部」と、厚木シロコロ・ホルモン探検隊公認「まると商事」。

　MOBILE MISSION東京支部ではこれまでにも被災地の学校や幼稚園などを訪れ、計3000食の炊き出しを実施。昨年末にスマイル広場の活動を知り、「同じ意思を持つ者として何かできないか」との思いで協力。続いて、まると商事が参加の呼び掛けに応じた。「2品は共にB級ご当地グルメの王者で、両者がそろうことは珍しい」（築地本願寺庶務部課長の吉川孝介さん）

　会場は築地場外B棟跡地広場。会場では富士宮焼きそば、厚木シロコロ・ホルモンを1皿500円で販売し、うち100円を震災復興の支援金に充てる。ビール、チューハイなどのテント販売に加えて、宮城、福島からは4ブースが出店を予定する。

　宮城県気仙沼市に構える八葉水産は、イカの塩辛など海産加工品の老舗。津波では6つの工場が全壊したが、1年で5つの工場を復活させた。イベントでは3月12日に再稼働したばかりの工場で加工した「ノーマル」「糀漬」「明太」の塩辛3種840セットを無料配布する。

　福島県いわき市からは、「太平櫻」（太平櫻酒造）と「又兵衛」（四家酒造）がカップ酒を販売。太平櫻は地産地消をモットーに県産の酒造好適米「夢の香」で造られ、「芳醇（ほうじゅん）ですっきりした味わい」が特徴。又兵衛は蔵元初代の又兵衛が「自分で楽しむために作った酒」をきっかけに販売されるようになった地酒で、いずれも今回が東京初上陸となる。そのほか、石巻「山徳平塚水産」のおでんや、石川町の「みそ田楽」も。

　当日は、元バレーボール日本代表の益子直美さん、女子プロレスラーの神取忍さん、女子プロレス界のアイドルユニット「Volume II」、外務省公認植林親善大使アイドルユニット「キラポジョ」もサポーターとして来場予定。「食の聖地・築地で共に食べ、共に飲み、笑顔で復興支援活動を行っていきましょう」と吉川さん。

　昨年6月の第1回開催以来、築地スマイル広場にはこれまで461の築地の店舗、227店舗の生産者が参加した。当初は2012年3月までを見込んで企画を展開してきたが、「被災地の状況も刻々と変化している。46回はあくまでも通過点と考え、状況に合わせた形で今後も支援活動を継続していきたい」という。

　開催時間は9時～15時（売り切れ次第終了）。