東京都心の最高気温が34.2度を記録した晴天の銀座で8月5日、打ち水や氷彫刻で来街者をもてなす複合イベント「ゆかたで銀ぶら2012」が開催された。
東京都での歩行者天国は1970(昭和45)年、美濃部亮吉知事(当時)の提唱で、銀座、新宿、池袋、浅草で初めて実施。銀座では中央通り(通称、銀座通り)の銀座1丁目・銀座通り口交差点から銀座8丁目交差点の間で土曜・日曜・祝日に開催されてきた。
銀座ではこれを記念して毎年8月、歩行者天国となった中央通りを会場にイベント「ホリデープロムナード」を実施。「ゆかたで銀ぶら」は、同イベントの一環として今年で6度目の開催。猛暑日となった同日は、百貨店、飲食店、小売店など73の施設が浴衣姿の来街者を主な対象に、それぞれ独自の「もてなし」サービスを展開。中央通りでは「来街者に涼を届ける」をテーマに体感・体験型企画を行った。
通りに置かれた氷前には取り囲むように人が集まり、手のひらやハンカチを湿らせていた。風鈴飾りの前では浴衣姿で記念撮影する人の姿も見られた。子どもから高齢者まで幅広い人々が浴衣姿で歩き、全員が浴衣を着用した4人家族もいた。銀座で着付けを習っているという50代女性は「普段から着物を着て歩いている」といい、「今日は柄や色合いや帯などいろいろな浴衣が見られてうれしい」と話していた。母親は黒、娘は白の浴衣姿だった親子連れは「浴衣だといつもより涼しい気がする」とも。
15時には、打ち水企画「銀座千人涼風計画」を開催。来街者がおけを手に、一斉に中央通りに水をまいた。打ち水は2カ所で各100人が3回実施。まかれた水は約10トンに及んだ。