銀座三越(中央区銀座4)では10月31日から、プロとプロを目指す広告クリエーターが東日本大震災の被災者に向けて制作したカレンダー作品を展示・販売するチャリティー企画「第4回OACクリボラカレンダー展」を実施する。
主催は日本広告制作協会(以下、OAC)。広告制作を専業とする企業によって構成される国内唯一の公益社団法人として、6000人以上のクリエーターが所属する。「クリボラ展」は「クリエーティブパワーを生かしたボランティア活動」として2006年にスタートし、社会問題に対する啓発を目的に会員社、学校法人などから募った作品を展示。地球環境、エイズ撲滅などをテーマに大阪・名古屋・仙台・国内学校での巡回展を開いてきた。
4回目となるクリボラ展は、震災で6割の家屋が被災した岩手県大槌町を訪ねる中で「心を癒やしてくれる、穏やかにしてくれる、ほっとできるような何かを」との思いから企画した。「届けたい。『心和むカレンダー2013』」をテーマに集まった作品から12点(1年分)を選び、カレンダーとして印刷製本。大槌町にある約50カ所の仮設住宅(入居者約4700人)に設けられた全ての集会所へ、義援金とともに届ける。
作品は5人の審査員が、協会員44点、学生18点の中から選抜した。「月々のイメージが適切に表現されていること」「日付が明快に機能していること」などが基準で、選出された作品は、アイスグラスに乗ったシロクマを中央に大きく描いた7月、「力強く木々が育ち、子どもたちがドングリを拾って遊べるような町に」との思いを込めた11月、柔らかなタッチのタンポポの綿毛に日付を描き込んだ3月など。18歳から高年齢者まで幅広いクリエーターが手掛けた。
銀座三越の協力で、会場を同施設9階「銀座テラス テラスコート」に設置。全62作の出力展示に加えて、カレンダー(1,000円)のチャリティー販売を行い、寄付も募る。カレンダーの売り上げは全額被災地へ寄付する。11月3日14時からは、大槌町で被災した現地の人々を招いたトークショーも予定。
開催時間は10時~20時(最終日は17時30分まで)。11月6日まで。