J.フロントリテイリング(中央区銀座6)は12月25日、銀座で最も古い百貨店「松坂屋銀座店」(銀座6)の営業終了日を2013年6月30日と発表した。
J.フロント、森ビル(港区)などを中心にした「銀座六丁目10地区市街地再開発組合」が今月12日、東京都から組合設立の認可を受けたことを背景に発表。松坂屋銀座店を含む銀座6丁目10番と、隣接する同11番の2つの街区で構成する約1.4ヘクタールを一体的に整備する再開発事業で、該当住所には約5万平方メートルの商業施設を含めた大型複合施設を新設する計画。
松坂屋銀座店は1924(大正13)年12月1日に開店。商業施設の激戦区・銀座エリアで最も長い歴史を持つ百貨店として知られ、J.フロント傘下で百貨店事業を手掛ける大丸松坂屋百貨店(江東区)が運営し、2008年には17年ぶりに改装。近年は米ファストファッションチェーン「フォーエバー21」、中国企業傘下「ラオックス」などをオープンさせ、20~30歳代の新規顧客層獲得を狙った百貨店再生事業に取り組んできた。
今年8月末には本館に先駆けて、本館の東側・みゆき通りを挟んだ一角で営業していた別館を閉店。2012年2月までの1年間の売上高は102億1,200万円で、39人(同2月まで)が在籍する同店従業員は配置転換によって雇用を継続する。
同館閉館後2013年内に建物解体に着工し、2014年1月に新施設工事の着工を、2016年8月には施設完成をそれぞれ予定する。