2013年の幕が開けた1月1日、築地・波除稲荷神社(中央区築地6)では新年の隆盛を祈ろうと近隣住民が集い、列を作って初詣を行った。
12月31日の深夜、本殿前には清浄のはらいの神具・茅(かや)を束ねて輪にした「茅輪(ちのわ)」を設置。罪・過ち・穢(けが)れをはらい清めるその年最後の祭典「年越ノ大祓式」を行うと、境内への立ち入りを止めて元旦に備えた。
鳥居の前には約200人が行列。年が明け0時になると、太鼓の合図とともに「あけましておめでとうございます」の掛け声で境内への立ち入りが始まった。人々は手作りの巳の守り札を受け取ると、次々と茅輪をくぐって参拝。厄除けに天井大獅子に願いを書いた願い串を納めたり、お神酒を受けたりする人々の姿もあった。
神社での初詣は毎年恒例という近隣住民が多く、「家族の健康」「仕事の隆盛」などを願いに参列。築地市場内で働く参拝客は「初めての初詣。とにかく景気が良くなれば」と話した。
0時を過ぎて人々が次々と神社を訪れ、列は波除通りに添って約500人まで伸びた。同神社では今月15日すぎまで、一般昇殿参拝客、厄年を迎えた特別厄除祈願客、団体昇殿参拝客などに向け、本殿で祈願を行う。