宮城県石巻市で営業する「復興バー」の銀座店が5月31日、期間限定で「銀座 蕎麦の花」(中央区銀座8)内にオープンした。
運営は一般社団法人ISHINOMAKI 2.0(宮城県石巻市)。2011年6月、「東日本大震災を経験した石巻というまちを、震災前の状況に戻すのではなく、新しいまちへとバージョンアップさせるために」というコンセプトで設立され、2012年2月に一般社団法人となった。
復興バーはISHINOMAKI 2.0が、天井まで浸水した店をDIYで改装して2011年7月に立ち上げたもので、地域の人だけでなく他県からのボランティアの人たちの交流の場にもなっているという。
銀座店について、ISHINOMAKI 2.0代表理事の松村豪太さんは「私たちの活動に共感してくださる方から、『ぜひ東京でも復興バーを』と声を掛けていただき、『蕎麦の花』のオーナーにも協力していただくことで、このプロジェクトが実現した。日本の中でも象徴的な場所で『復興バー』を開けることはとても意味のあること」と話す。
同店では、フェイスブックページで公募し、枠のほとんどが3日間で決まってしまったという「一日マスター」が日替わりで店に立ち、ビール、グラスワイン、ウーロン茶などを500円で提供する。
フードは「東北スペシャルメニュー」の「復幸サバみそ煮」「牛タンつくね串」「クジラ大和煮」(500円)や、「蕎麦の花」メニューの「だし巻き卵」「大豆の空揚げ」(500円)のほか、一日マスターが独自メニューを提供する日もあるという。
「復興バーに来る、復興バーに座る、復興バーに集うということも復興支援の一つの形。リラックスして楽しみながら東北のことを思い、この店での出会いや会話を楽しむことで復興支援に参加していただければ」と松村さん。
復興バーの営業時間は18時~22時。日曜定休。6月29日まで。