今年も残り約1週間となり、築地場外市場(中央区築地4)は新年への準備を進める買い出し客でにぎわいを見せている。
専門店約400店がひしめく築地場外市場では、年末には仕入れを行う飲食店関係者などのほかに正月用食材などを求める一般客の来場が増える。築地場外市場商店街振興組合の鹿川賢吾さんは「今年は12月上旬に人気テレビ番組『金スマ』で築地が特集されたことの影響か、例年より早い12月9日ごろから大変多くの買い物客が築地を訪れている」と話す。
通りには年末年始のための食料品などを求める買い出し客があふれるほどで、各店の店頭にはタコ、数の子、かまぼこ、カニ、昆布などが正月向けの目玉商品として山積みに。娘と友人3人で千葉県から買い出しに来たという60代の女性は「築地にはよく買い出しに来ているが、今回はくりきんとん、黒豆、だし巻き卵、かまぼこ、昆布などのおせち用の食材を購入した。築地にはやはり安くていいものがそろっている。この後はかつお節を買う予定」と笑顔で話す。
キャリーケース持参で埼玉県から来た夫婦は「毎年このシーズンには築地に買い物に来る。人混みがすごいけれど、このにぎわいの中で買い物をするのも楽しみの一つ」とほほ笑む。両手に大きな買い物袋を提げた50代の女性2人組は「これからお昼に海鮮丼かすしを食べに行きます」と話し、来場者でにぎわう通りに向かって歩き出した。
「例年、買い出しのピークは28日~30日で、特に30日が最も混み合う。築地初心者の方には、多少人が少ない朝6時、7時の早い時間の来場がお勧め」と鹿川さん。
「おいしいものが集まる築地にぜひご来場を。おいしいものを食べ、幸せな気持ちで年を越していただければ」とも。