東京高速道路(中央区)が11月12日、東京高速道路(以下、KK線)を2025年4月に廃止すると発表した。
KK線は、京橋と汐留を結ぶ全長約2キロの自動車専用道路。銀座周辺の外堀、汐留川、京橋川の一部を埋め立てて建設し、1966(昭和41)年7月に全線供用を開始した。通行は無料で、高架下に賃貸スペースを設け、テナントからの賃貸収入で道路の建設費や維持費を賄っている。
KK線廃止の検討が始まったのは2019年ごろから。日本橋周辺の首都高速道路の地下化事業に伴い、高速都心環状線と高速八重洲線を結ぶ都心環状ルート「新京橋連結路(地下)」の整備が決定したため、東銀座出口を除き廃止することとなった。
廃止後は、自動車専用の道路から歩行者中心の公共的空間に転換。地域間を結ぶ歩行者空間を創出し、オープンカフェやベンチ、植栽、次世代モビリティーの発着所などを整備することで「世界から注目される観光拠点」を目指すという。
さまざまな領域の専門家が共創するデザイン体制「共創プラットフォーム」を整えてプロジェクトを進めていく。コンダクターには、アブストラクトエンジン(渋谷区)内のチーム「パノラマティクス」を主宰する齋藤精一さんが就任。全区間の整備完了時期は、2030年代から2040年代を目標としている。
KK線が接続している首都高速八重洲線は、2035年度まで長期通行止めとなる。KK線の廃止および八重洲線の通行止めの日時の詳細は、2025年1月ごろに発表予定。