銀座三越(中央区銀座4、TEL 03-3562-1111)は11月27日から、8階催物会場で「歌舞伎衣裳展」を開催している。
三越は明治40年から昭和27年まで歌舞伎公演の貸衣装業を展開し、主に昭和初期の歌舞伎衣装約350点を当時の状態で保管し所蔵している。
同展では歌舞伎の中で最も華やかな演目といわれる歌舞伎十八番の「助六」の「三浦屋揚巻」役の打ち掛け2点や「髭の意休」役の長着・羽織各2点のほか歌舞伎座12月大歌舞伎公演の2つの演目に関連した「信濃路紅葉鬼揃」が新歌舞伎十八番の「紅葉狩」に由来されることから、「紅葉狩」の「更科姫実は戸隠山の鬼女」役の打ち掛け1点、「余吾将軍平維茂」の狩衣1点など計9点を紹介する。「三浦揚巻」役のまな板帯、「三浦屋白玉」役の打ち掛け、「更科姫実は戸隠山の鬼女」役の打ち掛け、「余吾将軍平維茂」役の狩衣は日本で初めての展示。
昨年から今年にかけて開催されたフランス・パリ三越エトワールでの「歌舞伎衣裳展」では、同展で紹介される一部の衣装が展示され、パリ市8区区長、現教育大臣令夫人らが訪れたという。
開催は12月3日まで。
写真=黒本朱子松竹梅門飾り総刺繍傾白裲襠(くろほんじゅすしょうちくばいもんかざりそうししゅうけいさいうちかけ)。演目=助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)・歌舞伎十八番(江戸末期7世市川團十郎により制定)役目=揚巻(あげまき)。着用=6世尾上菊五郎(大正昭和初期の巨星)