銀座三越(中央区銀座4、TEL 03-3562-1111)で9月3日より、翌4日に発売される「ジミー大西 画集『まっ白』(集英社=2,600円)の出版記念展覧会「ジミー大西 夢のかけら展」が開催される。会場は8階催物会場。
吉本興業のタレントとして活躍していたジミーさんが画業に専念するため芸能界を引退したのが1996年。翌97年には「憧れのピカソの生地」(ジミーさん)スペイン・バルセロナへ渡り、ガウディ建築の影響から立体作品も手がけるようになった。その後も、ブラジル、イタリア、マルタ島、ハワイ島など、「まだまだきれいなものが見られるんじゃないか」(同)と世界中を旅し続け、創作活動を行っている。
展示作品は1994年に描かれた絵画作品から2008年の新作に至るまで、約100点の絵画・オブジェ・磁器など。大胆な構図の初期作品から微細に描き込まれた近年の作品、新たな変化を遂げる最新作を一堂に集め、その変化や軌跡を順に追うことができる。
同日行なわれた記者会見では一時帰国中のジミーさんが姿を見せ、個展に対する思いや近況報告を行った。ジミーさんが敬愛する岡本太郎さんからのメッセージ「キャンバスからはみだせ」を念頭に活動を続けてきたジミーさん。「最初は白いキャンバスの枠の中からはみ出して、その次はストーリーをつけてはみ出して、今は前へ飛び出そうとしている」と話し、「世間が厳しくてあまりはみ出せないのが現実」と笑いを挟む一幕も。
話題が海外生活での出来事に及ぶと、「関西弁をしゃべる僕の言うことが通じるみたいで、イタリア人に『お前となら1週間でも一緒にいられる』と言われた」ことや、「英語の語学学校でビギナー(初心者)クラスを5回受けたことなどを話すと大爆笑された。日本の笑いのレベルは高いので海外では笑いがよくとれる」など話し、場内は笑いに包まれた。
「横尾忠則先生に『プロになるな、趣味で描きさない』と言われことがあったが13年目にしてその言葉の意味がようやく分かった気がする」と話し、今後は「画家ではなく、なんちゃって絵描き」として活動するという。また、今後行きたい場所に「ペルーのナスカの地上絵」を挙げ、「オイル代が高くて飛行機運賃も通常の2倍かかるので今は行けない」と嘆く姿も。
会場に併設した販売スペースでは、ジミーさんが描いたデザイン「花吹雪」がプリントされた「手ぬぐい」(1,575円)、デザイン「泡くん」の「タンブラー」(1,575円)などのほか、同会場限定品「ジミー大西版画」(マハラジャ・ベール=26万2,500円、メロディ・フェア=24万1,500円)も販売する。
開催時間は10時~20時(9月11日=19時まで、最終日=18時まで)。入場料は、一般・高校・大学生=500円。9月15日まで。3日14時からサイン会も行う。同展での開催を皮切りに、2009年9月まで全国の三越各店を巡回予定。