松屋銀座(中央区銀座3、TEL 03-3567-1211)7階画廊で3月25日より、150人のイラストレーターが墨一色で描く作品展「墨一色展」が開かれている。主催はイラストレーター集団「東京イラストレーターズ・ソサエティ(以下、TIS)」。
1998年10月に発足したTISはイラストレーションの発展と普及を目指し展覧会や後進の育成を目的とした公募や出版、研究などを行う。現在会員数は217人を数え、イラストレーターの安西水丸さんが理事長兼事務局長を務める。
同展は、正岡子規が随筆「墨汁一滴」を書き、墨汁で文をしたため、画帳を残したことにちなみ、「TISメンバーも墨一色でその可能性に挑んでみよう」と普段は多種多様な画材、媒体で活躍する150人のイラストレーターたちが白と黒の世界に挑んだ。「イラストレーションの世界で墨汁がどのような表情を見せるのか、大いに興味深い展覧会として皆さまにお楽しみいただける」(TIS担当者)。
作品に使用するのは墨汁のみ。青墨や茶墨などの種類を使い分け、違いとなって表れる色・光沢・にじみなどを駆使しそれぞれの作品を表現する。会場では、安西さんや黒鉄ヒロシさんらの作品のほか、北見隆さんの卓上びょうぶ、平澤一平さんの色紙掛け、メグホソキさんの扇子、あずみ虫さんの額縁など、約220点を展示販売する。価格は15,000円~42,000円。
同28日14時~16時には、会場から出たお題に対しイラストレーターたちが「楽描き(らくがき)」で応えるイベント「墨汁大喜利」も開催する。
開催時間は10時~20時(最終日は16時閉場)。入場無料。今月31日まで。