現代美術家ヤベノケンジさん新作展-独自キャラ「トらやん」一堂に

© Kenji Yanobe
体長約30センチの「ミニ・トらやん」が一堂に会したインスタレーション。同展では「ミニ・トらやん」3体と「ミニ・ミニ・トらやん」約100体が登場する

© Kenji Yanobe 体長約30センチの「ミニ・トらやん」が一堂に会したインスタレーション。同展では「ミニ・トらやん」3体と「ミニ・ミニ・トらやん」約100体が登場する

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 「BLD GALLERY(ビー・エル・ディー ギャラリー)」(中央区銀座2、TEL 03-5524-3903)は6月19日より、現代美術家ヤノベケンジさんの企画展 「ジャイアント・トらやんの大冒険展」を開催する。

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 1965年大阪府生まれのヤノベさんは、90年代初頭より大型機械彫刻作品の制作を開始。1997年には自作の放射線感知服「アトムスーツ」を着用し原発事故後のチェルノブイリへ出向き、廃墟となった保育園で人形と太陽の絵を発見。帰国後、それらの絵をモチーフに作品の一つ一つをキャラクターに見立てたファンタジー・ストーリー「トらやんの大冒険」を描き始める傍ら、同作を現実社会にまるごと出現させる新プロジェクト「トらやんの大冒険」もスタートした。「トらやん」を主人公とする「大冒険」は、さまざまなキャラクターを生み出しながら金沢、豊田、青森、横須賀、霧島、京都など全国各地を巡回してきた。

 「トらやん」は、ヤノベさんの父が所有する腹話術人形がオリジナルで、バーコード頭にちょびひげ、放射能を感知する「ガイガーカウンター」を装備した黄色いアトムスーツを身にまとったキャラクター。ポーランド民謡「森へ行きましょう」を歌って踊り、宇宙語と称する謎の呪文を唱えるなどの一面も。ヤノベさんの作り出すフィクションの世界と現実とを媒介している。

 同展では、体長約30センチの「ミニ・トらやん」3体や体長約10センチの「ミニ・ミニ・トらやん」約100体を一堂に並べるインスタレーションのほか、次の発表の場となる「水都大阪2009 トらやんの大冒険」へ向けて「旅立つ」ためのトらやん船団「ラッキー・ドラゴン」構想模型、これまで行なってきたプロジェクトのアーカイヴ写真や映像なども併せて紹介する。

 会場では近年の「代表作」、歌って踊って火を噴く体長7.2mの巨大ロボット「ジャイアント・トらやん」の10分の1スケールフィギュア作品「ミニ・ジャイアント・トらやん」(限定100体=26万2,500円)を発売するほか、アトムスーツの素材を装丁に使った絵本「トらやんの大冒険 特装版 」(3,990円)も販売。同20日にはトークライブ、サイン会(15時~、入場料800円、要事前予約)も開催する

 同ギャラリー担当者は「未来を担う子どもたちや、彼らを導くべき大人たちへのメッセージが込められた『ジャイアント・トらやんの大冒険』を是非この機会にご覧いただければ」と話す。

 開催時間は11時~19時。8月9日まで。

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