ギンザ・グラフィック・ギャラリー(中央区銀座7、TEL 03-3571-5206)で3月4日より、「福田繁雄のヴィジュアル・ジャンピング」展が開催される
昨年1月に急逝した世界的グラフィックデザイナー福田繁雄さん。1956(昭和31)年東京藝術大学デザイン科卒業。日本万国博覧会のポスター制作や、国内外の公式イベントのポスター、サイン計画、公共空間デザイン制作に参画、2001年からは日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)会長を務めるなど活躍の場を広げてきた。
同展は昨年8月に遺族が福田さんのアトリエに残された全ポスター1,200点をDNPグラフィックデザイン・アーカイブへ寄贈したのを機に、追悼特別展として開催が決まった。同展のタイトル「ヴィジュアル・ジャンピング」は福田さんが生前、良いアイデアがひらめくといすから飛び上がり「これだ!」と心の声で叫んでいたという逸話をもとに、福田さんの「生き生きとした創造行為の特徴を示す映像的シークエンスの中から拾い上げられた」(同ギャラリー担当者)と言う。
会場には1,200点の中から厳選したポスター108点のほか、海外からのメッセージや福田さんのインタビューを編集した映像を上映。名作「Victory 1945」(1975年)や、「福田繁雄展」(1975年)などシニカルな思想に裏打ちされた高度なユーモアと独自のウィットが盛り込まれたポスターが並ぶ。
同担当者は「福田さんの電光石火のごとく創造されたビジュアル(ポスター)表現が、共通言語として、いかに国際的に抜きんでて、しかも説得力があったかについて焦点を当てる」とはなす。
開館時間は11時~19時(土曜は18時まで)。日曜・祝日休館。