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資生堂文化発信施設「ハウス オブ シセイドウ」、本社ビル建て替えで閉館へ

3月末に閉館を迎える「ハウス オブ シセイドウ」館内風景

3月末に閉館を迎える「ハウス オブ シセイドウ」館内風景

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 資生堂が2004年から運営してきた文化発信施設「HOUSE OF SHISEIDO(ハウス オブ シセイドウ)」(中央区銀座7、TEL 03-3571-0401)が、本社ビルの建て替えに伴い3月31日で閉館する。

1930年頃の資生堂

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 同館は2004年4月、資生堂本社ビルの1階・2階にオープン。日本グラフィックデザイン業界の先駆者の一人で、資生堂のキーデザインを手掛けた山名文夫さんの作品展、芸術家マン・レイのファッション写真展、銀座に働く女性をテーマにした企画展など「資生堂に関係のあるキーワード」で、これまで20以上の企画展を開催してきた。

 2008年にはリニューアルを行い展示機能を2階に集約。資生堂創業以来の商品・宣伝制作物などの企業文化資産や化粧、銀座に関する資料などを紹介する「アーカイブ」機能を充実させながら、「銀座」に焦点を当て「建築」「老舗」などの視点でテーマ展示を行ってきた。

 閉館は、1972(昭和47)年築の資生堂本社社屋の老朽化による建て替え事業の一環。解体は5月から始まり、新社屋は2013年秋の竣工を予定する。「ハウス オブ シセイドウは閉館するが、資生堂が所蔵している企業文化資産などの資料は何らかの形で情報発信していく」と企業文化部の柏倉由希子さん。資生堂ではほかに「資生堂企業資料館」(静岡県掛川市)で企業資産を保存・管理・研究・公開している。

 現在は、明治初期にレンガ街として再建された銀座で誕生し、全国に広まったとされるショーウインドーをテーマにした「銀座とショーウインドウ」展を開催中。会場ではショーウインドーの歴史をパネルで紹介しながら、2003年からスタートした、美術大学の学生に作品発表の場としてショーウインドーを開放する「銀座スペースデザイン・学生コンペティション」受賞作など、現代のショーウインドーについても写真フォトフレーム4台で展示する。

 閉館に当たり柏倉さんは「ハウス オブ シセイドウでは資生堂から銀座への恩返しの気持ちや、街と共に発展したいという思いで展示を開催してきた。新社屋が完成しても、銀座の街とは何らかの方法で関わっていきたい」と話す。

 営業時間は10時~18時。日曜・祝日休館。入場無料。3月31日まで。

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