銀座みゆき通りに4月20日、「一ノ蔵(いちのくら)」や「司牡丹(つかさぼたん)」など7つの蔵元が拠点を構える集合型バー「SAKE HALL(サキホール) HIBIYA BAR」(中央区銀座5、TEL 03-3572-7123)がオープンした。
運営は、都内に30店舗を構える「日比谷BAR」(千代田区)。銀座エリアでは山崎蒸留所とのコラボによるウイスキーのパイロット店「日比谷BAR WHISKY-S」(銀座3)や、3月にオープンした「THE 日比谷 BAR」(銀座7)など11店舗を展開する。
同店は、国内消費量が「20年で半減している」という日本酒業界で、「女性や若い世代などをターゲットに新市場を創造したい」との狙いでスタートさせる新業態。店舗面積は約80坪で、店内に7つの個室型ブースを設け、各ブースを「蔵元バー」に割り当てる。パネルで蔵元の歴史や人などを紹介しながら、各蔵元酒をベースにしたオリジナルカクテルや、蔵元のある地域の特産物などを食材に使ったメニューを用意する。席数は111席。
参加する蔵元は、宮城「一ノ蔵(いちのくら)」、山形「大山(おおやま)」、新潟「吉乃川」、高知「司牡丹(つかさぼたん)」、山口「五橋(ごきょう)」、埼玉「文楽」、奈良「春鹿(はるしか)」。中には、カクテルベース用に「基酒」を新規開発した蔵元もあるという。「日本酒はアルコールが強そう、値段が高そう、などのイメージがあるが、カクテルにすることで度数も単価も下げている。日本酒初心者の人たちに、入り口として利用していただければ」(バー新業態創造プロデューサーの山本利晴さん)
「最初の一杯に」と山本さん「おすすめ」のカクテルは、基酒にソーダ、トニックなどを混ぜ合わせた「サキニック」(580円)。バーテンダーが客席でシェークする「シェイプアップスタイル」(680円~)、さまざまな機材を使って仕上げる「ミル・アイスバーグ・カクテル」「エスプーマカクテル」(以上630円~)など全部で約150種類のカクテルがあり、蔵元酒はワイングラスやロックスタイルで提供する。
料理は、酒かすを使って日本酒カクテルとの「相性」を考慮した「香醸惣菜(こうじょうそうざい)」(450円~)やご飯物、スイーツなど。客単価は約3,000円を見込む。
蔵元は一年ごとに見直すという同店。「蔵元を集めたプラットフォームになることで、蔵元間での情報の相互流通の場になれば」と山本さん。
営業時間は17時~23時30分。