東京都中央区は8月22日、1万円で1万2,000円分の飲食ができる区内共通飲食券「ハッピー食事券」の申し込み受け付けを始めた。
東日本大震災発生以降、中央区では観光客の減少や宴会自粛の影響を受け、銀座、築地、日本橋、月島など区内飲食店への来客が激減したという。同券は厳しい経営を強いられている区内飲食店の支援と来街者の増加によるにぎわい創出などが目的で、飲食店のみを対象にする区内共通買い物券の発行は今回が初めて。
発行者は区内料理飲食業組合などで構成する「中央区内共通飲食券事業実行委員会」。プレミア率は20%で、18歳以上の個人を対象に1冊1,000円券12枚つづりを1万円で販売し、2万冊を発行する予定。つり銭・払い戻しは行わず、つり銭が発生した場合は同額を東日本大震災の義援金に充てる。
参加するのは、銀座日本料理組合、銀座料飲食業組合、日本橋喫茶飲食業組合、東京駅八重洲大地下街商店会などからの登録店。3代続く老舗「つきぢ田村」(中央区築地2)、ふぐ料亭「石蕗(つわ)」を前身にカジュアル感を盛り込んだ「Wanofu. club(ワノフクラブ)」(築地4)などの料亭から、洋食「つばめグリル 銀座コア店」(銀座5)、インド料理「ナイルレストラン」(銀座4)、中華「赤坂璃宮 銀座店」(銀座6)などのレストラン、「Bar 保志」(銀座6)、「BAR 日下部」(銀座8)などのバーまで幅広い業態からの参加が決定している。登録店の募集は今後も続け、1000店舗の登録を目標にする。
今年6月に発行した1万円で1万1000円分の買い物ができる「ハッピー買物券」は5億5,000万円分を3時間程度で完売。今回は購入申込期間(8月31日まで)を設け、応募者多数の場合は抽選となる。