ファッションブランド「Sacred & Defiled(セイクリッド アンド ディファイルド)」のドレスアート展「Photon(フォトン)」が4月15日から、奥野ビル(中央区銀座1)地下1階のギャラリー「芹川画廊」(TEL 03-3535-2007)で開催される。
独学でファッションを学んだ多家弘倫(たがひろみち)さんと、レディスアパレル、ニット、オートクチュールドレスなど幅広いブランドでデザイン経験を積んだ野崎久美さんが2004年に立ち上げた同ブランド。「全てに『相反するもの』が内在している」というブランドコンセプトで、「美しいながらも刺激的な洋服」をデザイン。商品は三越伊勢丹などの百貨店、セレクトショップなどで取り扱う。
東日本大震災を経た昨年12月には、「私たちのような小さな組織でも、何か被災地の皆さんにとっての希望や生活の糧に少しでも関われれば」との思いで市役所や知人などを通じて岩手県釜石市の被災者に商品製作を発注した。付け襟へのパールの縫い付け、編み物、サンプルの縫製など「作り方を説明しながら一つ一つ完成させた」といい、4月からは「被災地から東京に避難している人々」に向けて新たに仕事を発注する第2弾「お仕事プロジェクト」を進めている。
「光の粒子」を意味する「フォトン」と題して展開する同展では、12月の発注で完成した付け襟や、展示に向けて制作したドレスライン、オーダーメードの洋服、「光」をテーマに多家さんと野崎さんが描いた絵画作品などを紹介。付け襟は2万円台で販売し、洋服のオーダーも受け付ける。
今回の展示は同画廊の提案から実現した。「震災を通じてモノ作りについても感じたことが多かった。お仕事プロジェクトは『自己満足では?』と不安もあったが、『取りあえずやってみよう』とスタートしたもの」と野崎さん。「普段は私たちのこういった活動はあまり表に出していないが、せっかくなので少しでも多くの人に見てもらいたい。興味を持った方や賛同いただいた方との出会いの場になれば」(野崎さん)。
開催時間は12時~18時(初日は13時30分~15時30分、最終日は16時まで)。今月21日まで。