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「つきじ獅子祭」、築地市場内へ最後のみこし巡業-獅子頭2基も宮出し

雨模様の中、築地市場を巡行する大みこし

雨模様の中、築地市場を巡行する大みこし

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 築地エリア一帯で6月7日、総重量2トンの獅子頭など3基を担ぐ「つきじ獅子祭(ししまつり)・渡御祭(とみさい)」が開かれ、2014年度中の閉場を予定する築地市場(中央区築地5)では最後の場外大神輿(みこし)が担がれた。

「波除さま」から「水神様」へ最後の神輿あいさつ

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 渡御祭は築地場外の一角に祭る「波除稲荷(なみよけいなり)神社」(築地6)のご神体ご鎮座350周年を祝って開催する「つきじ獅子祭」の一環で、境内に祭る獅子頭などを担いで、築地エリア一帯を巡行する。場内では神田神社内の水神社を本殿とする「魚河岸(うおがし)水神社遥拝(ようはい)所」を構え、場内と場外では「守り神」が異なる。同祭りでは「波除さま」の大みこしを場内に持ち込み、「水神様」へと「あいさつ」。場内の「魚河岸会」が場外の町内会一堂から大みこしを受け継いで、場内を担いで巡業する。

 渡御祭で場内へ「あいさつ」に訪れるのは、3年に1回の周期で展開する「本祭り」の時のみ。中央卸売市場は2014年度中に豊洲新市場への移転を予定しているため、場外の大みこしが場内へと持ち込まれるのは今回の渡御祭が最後となる予定。

 同日13時頃、大みこしは波除神社からの「宮出し」を終え、場外と場内をつなぐ「海幸(かいこう)橋」を通って場内へ。水神社前で各代表があいさつすると、魚河岸会メンバーらがみこしに肩を入れ、気合の入った掛け声とともに場内を練り歩いた。

 同日の築地は始終激しい雨模様で、担ぎ手らは足袋やはんてんをびしょびしょにぬらしながら声を張り上げた。来場者らもかっぱや傘で雨をしのぎ、最後の巡行を見守った。巡行は約1時間続き、大みこしは再び波除神社へ。境内に各代表が集まると、築地場外の5町内会代表は「本日はこういう天候の中、無事にみこしを波除神社に返すことができた。魚河岸会の皆さんにご足労をかけたこと、心から感謝している」とあいさつした。

 その後大みこしは築地エリア一帯を巡行。今回の渡御祭では350周年に合わせて、担ぎ棒を含めた総重量2トンの雄獅子頭「天井大獅子」、1.7トンの雌獅子頭で「女性」のみが担ぎ手となる「お歯黒獅子」も宮出し。波除神社への参道にあたる「宮元」、築地4丁目の「築4」、築地1丁目から3丁目までをまとめた「築波」、「築6」、「築7」へと担ぎ手を交代しながら、築地エリアを練り歩いた。3基全てが宮出しされたのは史上初。過去最大規模となった同祭りは、激しい雨が振りしきる中21時まで続いた。

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