日比谷図書文化館で「宝塚歌劇団」展-草創期の「新舞踊」再現映像も

「新舞踊」で使用された蝶をイメージした衣装

「新舞踊」で使用された蝶をイメージした衣装

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 千代田区立日比谷図書文化館(千代田区日比谷公園)で現在、草創期の戯曲家や代表演目の原作者など、宝塚歌劇を支えたクリエーター陣を紹介する企画展「タカラヅカを彩った芸術家たち」が開催されている。

宝塚歌劇団に関わるクリエーターを資料で紹介する会場風景

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 宝塚歌劇団は1914(大正3)年に初公演を行って以来、兵庫県宝塚市を拠点に未婚の女性だけで構成して人気を博す歌劇団。東京拠点である東京宝塚劇場は1934(昭和9)年に開場。戦中戦後は閉鎖命令、GHQへの接収などの余波を受けつつ日本劇場(現在は有楽町マリオンが立地)などで公演を行い、1955(昭和30)年に同所での公演を再開した。1998年に建て替え工事に入り、2001年にリニューアルオープン。建て替え期間中は有楽町に1000days劇場(現・有楽町インフォス)を構えて公演を続けてきた。

 東京宝塚歌劇場が日比谷エリアの「文化的な拠点形成の一翼を担った」業績をたたえるシリーズ企画の第1弾。2014年の劇場設立80周年を前段階から盛り上げようと、劇場と協力しながら施設や宝塚歌劇の歴史を紹介。今回は宝塚歌劇初心者に向けて「クリエーター」にフォーカスし、歌劇団を影で支える演出家、原作者、写真家などを縁の資料で紹介する。

 取り上げたのは、「歌舞伎の歌劇化」を目指して西洋音楽を取り入れ、現在の宝塚歌劇の日本ものの礎を築いたとされる振付師・久松一聲(ひさまついっせい)や、上方舞踊を学んだ後、海外留学を経て西洋音楽だけで踊る「新舞踊」を作り上げた宝塚音楽歌劇学校教授・楳茂都陸平(うめもとりくへい)などの草創期のクリエーターから、宝塚ファンの母の下に育った漫画家・手塚治虫さん、「宝塚ファン」を公言する写真家・蜷川実花さん、独自の世界観で公演チラシを手掛けた横尾忠則さんなど。楳茂都さんのコーナーでは、当時指導した新舞踊を再現した映像上映や衣装展示も行う。

 開室時間は10時~20時(土曜は19時まで、日曜・祝日は17時まで)。入場無料。12月27日まで。

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