全国に80店舗を展開する呉服専門店「鈴乃屋」が昨年12月、着付けと1日レンタルのセットを5,250円で提供し、カジュアルな着物スタイルを提案する新コンセプトショップ「きもの鈴乃屋 銀座店」(中央区銀座5、TEL 03-3571-1500)をオープンした。
「きもので街ぶらプラン」では、着付けと1日レンタルのセットを5,250円で提供
鈴乃屋は1947(昭和22)年、東京・上野広小路に「きもの帯 鈴乃屋」として創業し、現在までに小売り販売のほか、着物学院の運営、レンタル事業、着物の出張着付けサービス、旅行事業などを展開。NHK大河ドラマでの衣装考証や国外での着物ショーなど、着物の文化伝承にも取り組む。
銀座へは1954(昭和29)年、三原橋に3号店を開店したのを皮切りに進出。今回の店舗は1967(昭和42)年にオープンした銀座みゆき店を改装したもので、着物を「気軽にリーズナブルに楽しく」提案する新コンセプト店として、レンタル、販売、展示機能を有する複合店舗とした。
場所はニューメルサ近くのみゆき通沿い路面。「入店しやすいように」と外からも店内が一望できるガラス張りの外観には、着物の形をしたロゴマークを大きく掲げる。20~30代の女性をコアターゲットに、着物一式のレンタルと着付けまでをセットにした「きもので街ぶらプラン」(5,250円、肌着・足袋・防寒着は含まない、男性用もあり)を目玉商品に位置付け。着物離れが進む世代に向けて価格、着付け、ヘアメーク、準備、後片付けなど「着物離れにつながる要因」を解消し、「次世代へのきもの文化の継承」を図る。
店内は3フロアで構成。1階にはレンタル、販売を対象にカジュアル着物、訪問着、付け下げ、つむぎ、小紋、男物など着物全般、和装小物などを取りそろえ、着物に関する企画展を行うギャラリースペースも設けた。2階は同社の振り袖コレクションを中心に、レンタル振り袖も紹介。3階はハウススタジオとして、「ゴージャス系」「ナチュラル系」などさまざまな壁紙や家具を背景に和装姿の撮影ができる(利用は1時間1,050円ほか)。
「従来の敷居の高い呉服屋のイメージを払拭(ふっしょく)し、若い方でも気軽に着物文化に触れ、楽しんでもらえるお客さま本位のお店を目指す」と鈴乃屋広報部次長の西田武史さん。同店を皮切りに「今後も全国の主要都市で展開を検討して行きたい」とも。
営業時間は11時~20時。