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銀座・永井画廊で「田中一村展」-絵・色紙・短冊など20点以上

「田中一村展」の1階会場風景

「田中一村展」の1階会場風景

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 銀座の永井画廊(中央区銀座4)で現在、「田中一村展」が開催されている。

「田中一村展」で開催されたトークショーの様子-新山宏さん(右)、大矢鞆音さん(左)

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 田中一村は1908(明治41)年、栃木県生まれの画家。少年時代から将来を嘱望されたが、中央画壇からは離れて制作活動を行い、1958(昭和33)年には奄美大島に渡った。以降、紬(つむぎ)工場で働きながら奄美の自然を題材とした作品を描き続けた。

 1977(昭和52)年の没後、鮮やかな色彩のコントラスト、緻密な描写で南国独特の自然・風土を描いたその作品や特異な一生がテレビなどのマスメディアで取り上げられたこともあり、一般にも高い評価を受けるようになった。

 同展は、奄美群島日本復帰60年を機に昨年12月にNHK出版より刊行された「田中一村作品集[増補改訂版]」の刊行記念企画展。同作品集は、2001年の[新版]に新たに146点を加え、228点を収載する。同展では、「白花と赤翡翠(あかしょうびん)」「熱帯魚三種」「富貴昌図」といった奄美を描いた代表作品のほか、米邨(べいそん)の名で活動していた時代の作品を含む日本画・色紙・短冊20点以上を展示。いずれも画廊での展示は初めて。

 15日には同作品集を監修した大矢鞆音(ともね)さんの司会で、一村の甥で著作権継承者の新山宏さんによるトークショーが開催された。新山さんは「伯父は奄美の大作を東京で発表することを夢に、奄美で19年間、作品を描き続けたのだと思う。いつかは画廊で個展をやってあげようと思っていたので、こういう形で展覧会ができてうれしい」と思いを語った。

 「(一村の)本物の作品を見ることができる貴重な機会。こんな作家がいたということを見て知っていただきたい」とも。

 22日には大矢さんが司会を務め、一村の親せきで、生前深い親交があった川村不昧(ふまい)さんのトークショーを予定する。

 開廊時間は11時30分~19時。日曜・祝日休廊。1月30日まで。トークショーなどの詳細は同画廊のホームページで確認できる。

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