松坂屋銀座店(銀座6、TEL 03-3572-1111)では別館4階画廊で、「墨アート展 柏木白光の世界『宙響(ひびく)山海空の詩(うた)』」を開催している。
柏木さんは書道家で、成田空港ロビーに書を納めたことや、自衛隊サマワ宿営地に看板を揮毫(きごう)したことで知られる。書に詩や絵を取り入れ、「墨アート」という新しいジャンルを生み出した。
柏木さんは、墨アートを富士山やネパール、佐渡のブナ林など、自然の中で制作。「地面に紙を広げる前に神様に挨拶」をし、「詩が出てくるまで正座して待つ」(柏木さん)。作品が仕上がるまでに、3年を要したことも。7月からはイタリアの「ひまわり畑」へ「空」シリーズの制作に取りかかるほか、来年は「ナスカの地上絵と『空』を書きに行く」と話している。
一番思い入れのある作品は、イスラエルで製作した2メートル×6メートルの「翔夢」で、京都の点描作家が柏木さんの詩中の言葉、「月と太陽」を布に表現、柏木さんの作品を張り付けたもの。「3時間かけて」マサダの砦を登り、詩を書いたという。
同展では、同作を含め過去10年間制作した作品300点の中から約100点を展示するもので、販売も行う。開催時間は10時30分~19時30分、木曜・金曜・土曜は20時まで(最終日は17時まで)。開催中無休。入場無料。6月6日まで。(写真=「翔夢」と柏木さん)