ノエビア銀座ギャラリー(中央区銀座7)で現在、「土門拳写真展 昭和のこども」が開催されている。
土門拳は1909(明治42)年、山形県生まれの写真家。写真館の門下生を経て、「報道写真」を掲げる名取洋之助主宰の「日本工房」に入社。対外宣伝誌「NIPPON」を中心に、海外へ日本を紹介する写真を撮影した。以降も激動の日本を記録した作品を発表し、「風貌」「古寺巡礼」「文楽」「ヒロシマ」「筑豊のこどもたち」などの写真集・書籍は今も多くの人に愛されている。
昭和20年代後半から30年代初頭にかけて精力的にこどもを撮影していた土門の作品の中から20点を展示する同展。
作品には「ベーゴマ回し」「ゴム飛び」「チャンバラごっこ」「馬跳び」などの遊びに興じたり、「紙芝居」「しんこ細工」など現在では見られなくなった街角の娯楽を楽しんだりする、戦後間もない時期の日本の子どもたちの姿が写されている。
土門は集まってきた子どもたちがカメラを意識せず自然な表情を見せるまで待ち、時間をかけて撮影に当たっていたという。
ノエビア(銀座7)グループ宣伝企画部課長代理の鈴木準子さんは「幼い頃に外で元気に遊んだ記憶は、時代は違っても誰の心の中にもあるのでは。はじけるような笑顔を見せ、たくましく生きる子どもたちの姿を見て元気になっていただければ」と話す。
開催時間は10時~18時(土曜・日曜・祝日は17時まで)。入場無料。6月9日まで。