国立映画アーカイブ(中央区京橋3)で4月10日から、「国立映画アーカイブ開館記念 映画を残す、映画を活(い)かす。」が始まる。
同館の企画上映第1弾となる同企画。1952(昭和27)年に東京国立近代美術館(当時は国立近代美術館)のフィルム・ライブラリー事業から始まった、日本における映画アーカイブの歩みを振り返り、8万本を超える所蔵フィルムの中から、日本映画史上の代表的な映画人、トピックを収めた映像を厳選。その映画人の代表作や近年の復元作と併せて紹介する。
見どころの一つは、小津安二郎、黒澤明、衣笠貞之助、稲垣浩、五所平之助といった名監督たちの演出風景を収めた映像が公開されること。
「マキノ雅弘氏の還暦」は長門裕之・南田洋子夫妻が長年8ミリで撮りためていた映像の中の一つで、1967(昭和42)年12月に渋谷・神泉の料理旅館で開かれたといわれるマキノ監督の還暦祝いの記録。長門・南田夫妻のほか親族や、河津清三郎、田崎潤、水島道太郎、伴淳三郎らの俳優が同監督を囲み、同監督のプライベートでの姿を見ることができる。
「生きものの記録」「煙突の見える場所」は、今回新たに作製した可燃性オリジナルネガからのダイレクトプリントを上映。作品本来の美しい白黒映像を堪能できるという。
入場料は一般520円ほか。月曜休館。今月22日まで。