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相田みつを美術館で写真展 10代の少女が写した昭和30年代の日本

「齋藤利江 写真展『昭和の子どもたち』」で展示中の作品

「齋藤利江 写真展『昭和の子どもたち』」で展示中の作品

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 東京国際フォーラム(千代田区丸の内3)地下1階の相田みつを美術館第2ホールで現在、「齋藤利江 写真展『昭和の子どもたち』昭和30年代の日本の情景~写文集『三丁目写真館』から~」が開催されている。

「齋藤利江 写真展『昭和の子どもたち』」のトークイベントで自身の作品を解説する齋藤さん

 1939(昭和14)年、群馬県桐生市生まれの齋藤さんは父親の影響で写真を撮り始め、中学・高校時代には数々のコンテストに入賞。写真家になることを目指したが、当時は女性写真家が珍しかったこともあって父の猛反対に遭い断念。成人後はカメラ店を開き、趣味として写真を続けていた。

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 60歳の誕生日に亡くなった父の遺品を整理していた齋藤さんは、父に捨てられたと思い込んでいたネガフィルムを見つける。齋藤さんが子どもの頃に大好きだったクッキー缶の中に大切にしまわれていたネガケースには父の字で「利江のネガ」と書かれていた。懐かしいフィルムと40数年ぶりに再会した齋藤さんは、思いがけない出来事に言葉少なだった父の愛情を感じ、涙が止まらなかったという。

 これらのフィルムに収められた、齋藤さんが10代で撮影した作品を展示する同展。桐生市やバスでしばしば訪れたという東京・銀座などでの昭和30年代の市井の人々の生き生きとした姿を見ることができる。

 「昭和30年代の日本は現在ほど豊かではないけれど、人々の笑顔があふれていた。展示を見ていただいた人たちに私がレンズをのぞいた時に感じた胸が弾むような気持ちが伝われば、これに勝る喜びはない」と齋藤さん。

 会期中には齋藤さんのギャラリートークや講演会も予定する。

 開館時間は10時~17時30分。入館料は一般・大学生=800円ほか。9月2日まで。