明治時代に輸出用として作られた日本の家具を展示する「海を渡ったニッポンの家具 -豪華絢爛(けんらん)仰天手仕事-」が9月6日から、LIXIL(リクシル)ギャラリー(中央区京橋3)で始まる。
欧州での「ジャポニスム」の流行を受け、当時の日本は輸出振興や殖産興業に力を入れ、美術工芸立国を目指した。
この頃の陶磁器・七宝・金工品などは技巧の素晴らしさと海外向けの独特の装飾が評価されて今日でも展覧会などで紹介されているが、室内装飾のための家具は日本にほとんど現存せず、これまでその存在を知られる機会が少なかった。
今回の展示では、異なる色や形の木片を継ぎ合わせて美しい模様を作り出す寄せ木細工の飾り箪笥(たんす)、貝・象牙・べっ甲・サンゴ・メノウなどをレリーフ状にはめ込んだ芝山細工の衝立(ついたて)、螺鈿(らでん)技法の一つである青貝細工のライティングビューローなど、日本の伝統的な「超絶技巧」を駆使しながら、欧米向けにアレンジされたフォルムと装飾を特徴とする輸出家具10点を展示する。
開館時間は10時~18時。水曜休館。入場無料。11月24日まで。