国立映画アーカイブ(中央区京橋3)で来年1月8日から、先月30日に亡くなった黒澤満さんのプロデュース作品を上映する「国立映画アーカイブ開館記念 映画プロデューサー 黒澤満」が始まる。
1933(昭和8)年生まれの黒澤さんは、日活で企画製作部長や撮影所長を歴任する中で多くのロマンポルノ作品の製作に携わった後、1977(昭和52)年、東映芸能ビデオに入社。同年に東映が新たに立ち上げた東映セントラルフィルム(後のセントラル・アーツ)の第1回作品「最も危険な遊戯」を皮切りに、プログラムピクチャーやテレビドラマなど200本以上を世に送り出した。
2007年には文化庁映画賞(映画功労部門)を、2013年には毎日映画コンクール特別賞を受賞し、今年11月30日、惜しまれながらその生涯を終えた。
作品製作を通じて松田優作、舘ひろしさん、柴田恭兵さん、仲村トオルさんらの映画スターを育て、生前は「映画はメロ(ドラマ)とアクション」と語っていたという黒澤さん。今回の特集ではそのプロデュース作品から「最も危険な遊戯」「ヨコハマ BJ ブルース」「Wの悲劇」「それから」「ビー・バップ・ハイスクール」「またまたあぶない刑事」など20作品を上映する。
1月12日には脚本家の丸山昇一さんと映画評論家の山根貞男さんをゲストに迎え、トークイベントの開催も予定する。
料金は一般520円ほか。月曜休館。1月27日まで。