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京橋の国立映画アーカイブで「生誕100年 映画美術監督 木村威夫」展

「肉体の門」より「リンチの場」(1972年ごろ)

「肉体の門」より「リンチの場」(1972年ごろ)

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 国立映画アーカイブ(中央区京橋3)7階・展示室で現在、展覧会「国立映画アーカイブ開館記念 生誕100年 映画美術監督 木村威夫」が開催されている。

「春琴物語」スケッチ帳(1954年)

 故・木村威夫さんは1944(昭和19)年のデビューから60年以上にわたって第一線で活躍した映画美術監督。大作から自主製作作品まで、劇場公開された長編だけでも240本を超える作品に参加し、豊田四郎、田坂具隆、熊井啓、黒木和雄ら多くの監督と仕事をした。特に鈴木清順監督作品には、「肉体の門」「東京流れ者」「ツィゴイネルワイゼン」など15作品に参加。その独創的な映像美は、今も国内外で高く評価されている。

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 今回の展示は、木村さんの遺品の多くを保管する京都造形芸術大学芸術学部映画学科の協力の下、図面やデザイン画などの資料を通じて、美術監督として独自の世界を築き上げた木村さんの思考の軌跡をたどるというもの。

 会場は、「生い立ち~演劇活動から映画の世界へ」「大映時代」「日活時代」「フリーの時代」「監督作品と文筆活動」の5章で構成。「春琴物語」のセットの平面図やスケッチ帳、「刺青(いれずみ)一代」のセット図面などの美術資料のほか、当時の写真やポスター、場面イメージの絵画作品、木村さんの自作小説が掲載された同人誌や自筆原稿も展示する。

 11月6日からは2階の「長瀬記念ホール OZU」で、木村さんが参加した作品の特集上映も行われる。「春琴物語」「ツィゴイネルワイゼン」「サンダカン八番娼館(しょうかん) 望郷」などのほか、太平洋戦争中に製作されたが上映不許可となり、終戦後に初めて公開された美術監督デビュー作「海の呼ぶ聲(こえ)」や最晩年に初めて長編作品の監督を手掛けた「夢のまにまに」も上映する。

 展覧会の入場料は一般250円ほか。月曜、12月24日~1月3日休室。来年1月27日まで。