束芋(たばいも)さんの展覧会「透明な歪み」が4月26日、「ポーラ ミュージアム アネックス」(中央区銀座1)で始まる。
束芋さんは1975(昭和50)生まれの現代美術作家。1999年に京都造形芸術大学の卒業制作としてアニメーションを使ったインスタレーション作品「にっぽんの台所」を発表。同作品でキリン・コンテンポラリー・アワード最優秀作品賞を受賞した。
以降、国内外で個展を開催。2011年には第54回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家に選ばれるなど活躍し、近年は現代舞踏や伝統芸能とのコラボレーションも行っている。
束芋さんは2016年にシアトル美術館で、美術館の所蔵品とそれを基に制作した映像インスタレーションを一緒に展示する企画を行った。それらの作品はその後、別の展覧会でも展示され、自身の作品とオリジナルを分けることで、オリジナルにとらわれない自由さや可能性が作品に出てくるのではないかと考えるようになったという。
「透明な歪み」では、新作アニメーション作品と束芋さん初の試みである油絵を含む約10点を展示予定。作品には全て「原作」が存在するが、原作についての情報は公開せず、来場者に自由な発想での鑑賞を楽しんでもらいたいとしている。
開館時間は11時~20時。入場無料。6月2日まで。