「中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト」が現在、中銀カプセルタワービル(中央区銀座8)の1室を1カ月から借りることができる「マンスリーカプセル」の第10期(7月22日~8月21日)の申し込みを受け付けている。
1972(昭和47)年完工の中銀カプセルタワービルは、建築家の黒川紀章さんが設計した「メタボリズム建築」の代表作として、今でも国内外の人たちから注目される集合住宅。
民泊が黙認されていた3年前までは、最大5カプセルが「airbnb(エアビーアンドビー)」経由で運用され、airbnbの人気宿泊先トップ40にアジアで唯一ランキングされるほどの人気だった。民泊が禁止された後も宿泊希望の問い合わせが国内外から多かったことから、昨年10月に「マンスリーカプセル」としての賃貸を始めた。
良品計画(豊島区)の無印良品がインテリアをコーディネートした「無印カプセル」、完工当時の面影を残した「オリジナルカプセル」、カプセルタワービルのトレードマークである丸窓にソファが設置された「丸窓ソファカプセル」の3タイプ・8室を用意する。
部屋にはデスク、椅子、ベッド、寝具、エアコンなどが付き、1カ月の賃料は12万円。
同プロジェクトの前田達之さんによると、利用者からは「建築家として世界で初めてのカプセル型住居を体験したかった」「一人で集中して仕事をする空間として重宝した」「実家暮らしなので一人暮らしを体験するために賃貸した。職場が近いので、時間を有効活用することができた」などの声が寄せられているという。