携帯端末大手ノキア(本社=フィンランド)のラグジュアリー携帯電話部門「VERTU(ヴァーチュ)」が日本初上陸を果たし、世界最大規模となる直営店「Vertu 銀座フラッグシップストア」(中央区銀座4、TEL 03-3572-8650)を2月19日、銀座4丁目交差点近くの晴海通り沿いにオープンした。日本での運営は「Vertu」(目黒区)が行なう。
富裕層向けの高級電話ブランドとして1998年にイギリスで設立し、2002年にはヨーロッパ、中東、アメリカ、アジアなどへ進出、今回19店目の直営店を銀座にオープンさせた「VERTU」。日本国内でのサービス提供はノキアがNTTドコモの回線を利用するMVNO方式を採用し行うもの。国内で携帯端末メーカーが独自の通信サービスを展開するのは今回が初の試み。
4フロアから成る同店は、同ブランドを象徴する黒と白を基調とした1階を販売スペース、赤いレザーの壁と赤いカーペットを敷き詰めた2階にプライベートラウンジ、3階に世界初となるカスタマーサービスとリペアセンターを設置、4階はスタッフオフィスとして機能する。総面積は約100坪。外観は「V」ロゴが凹凸になったデザインで黒と光の帯によって「卓越した世界観」(同ブランド)を表現。設計はクライン ダイサム アーキテクツ(渋谷区)が担当した。
富裕層向けサービスとして話題を呼んだのが、今年5月以降に開始するプレミアムメンバーシップサービス「VERTU Club」。日本仕様のVERTUハンドセット(携帯)購入者のみを対象とした日本限定サービスで、専用キーを押すと24時間365日対応のコンシェルジュサービスや、イギリスの強固な旧軍事用掩蔽壕(えんぺいごう)で情報が厳重に保持される専用バックアップシステム、1,200分相当の国内通話料や無制限データ通信が可能となる。月額料金は一律52,500円。
「VERTU Club」開始前に音声通話のみの利用も可能で、音声通話のみ利用可能なSIMロックフリー、3G対応ハンドセットの先行販売も同日開始した。販売するのはハイエンドコレクション「シグナチャー(Signature)」(121万円~)、高性能スポーツカーからインスピレーションを受けた「アセント・ティー・アイ(Ascent Ti)」(67万円~80万円)、「アセント・ティー・アイ フェラーリ(Ascent Ti Ferrari)」(94万円~110万円)の限定モデルを含む全15機種。ステンレス、イエローゴールド、ホワイトゴールド、プラチナなどの素材やダイヤモンドなどの宝石が装飾される豪華な商品も取りそろえる。
メーンターゲットを30~50代の富裕層男性に据えることから、「男性客の来店も多い」(関係者)といい、「オープン当日から好評で、購入された方も数名いる」(同)という。
営業時間は11時~20時。