「シネカノン有楽町1丁目」閉館-シネカノン民事再生法適用申請で

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 シネカノンと子会社CQNシネマズ(以上、渋谷区)が1月28日、民事再生法の適用を申請したことを受け、「シネカノン有楽町1丁目」(千代田区有楽町1)が同日閉館した。

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 1991年設立のシネカノンは韓国映画「シュリ」「JSA」などの配給により韓流ブームのきっかけを作ったとも言われる映画会社。一方で「パッチギ!」や「フラガール」などで知られるヒット映画の制作や映画館運営なども手がけ、2004年には同館を読売会館に、2007年には「シネカノン有楽町2丁目」を有楽町イトシア内にオープンした。

 民事再生法の申し立てに至った理由について同社は、大型映画館の開設が相次ぎ運営映画館の採算悪化、2005年に韓国ソウルで開業した映画館が開業まもなく詐欺事件に巻き込まれ多額の損失を負ったこと、映画ファンドによる資金調達を行った結果の資金繰りの悪化などを挙げる。「これらにより未払い金の激増、信用不安が発生し事業継続に支障が生じた」(同社)。負債総額は、シネカノン=約40億3,000万円、CQNシネマズ=約6億7,330万円。

 同社は2008年、総合人材サービスのヒューマントラストホールディングス(千代田区、以下ヒューマントラスト)へネーミングライツ(命名権)を売却。CQNシネマズが運営していた「アミューズCQN」が同年、「ヒューマントラストシネマ渋谷」(以上、渋谷)へと改名、昨年11月には「シネカノン有楽町2丁目」が「ヒューマントラストシネマ有楽町」へと改名した。これら2館の運営は東京テアトルが受託しているため、平常通り運営を継続するという。

 同社は今後の見通しとして、「事業規模の適正化を図りつつ当社が保有するコンテンツや映画にかかわる各種権利を有効活用。十分に事業の採算化は可能であると考える」とコメントしている。

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